書籍-泌尿器科・透析・腎臓

腹膜透析ガイドライン2019
腹膜透析ガイドライン2019
編集:腹膜透析ガイドライン改訂ワーキンググループ
定価 3,850円 (本体3,500円+税)
ISBNコード:978-4-86517-350-5
発行年月日:2019年11月18日
サイズ・頁数:A4判・193頁

[商品説明] 2009年に「腹膜透析ガイドライン」(中山昌明委員長)が策定され、約10年が経過しました。
この間に前回のガイドラインでは記載されていない多くのエビデンスが報告されています。
今回の作成は2009年ガイドラインの記述を基本とし、2009年から2017年12月までの文献をPubMedで検索し、追記、改変する形をとりました。
また、日本透析医学会にとって初めてのGRADEシステムを取り入れたガイドラインです。
本誌が腹膜透析の診療に役に立ち、予後改善に結び付けば幸いです。
[目次] 腹膜透析ガイドライン改訂にあたって
略語一覧

Part 1
第一章 導入
  1. 1.情報の提供と同意
  2. 2.導入前教育と計画的な導入
  3. 3.透析導入時期
  4. 4.糸球体濾過量6.0 mL/min/1.73 m2未満の例

  1. ■ 小児患者の導入
  1. 1.導入の準備
  2. 2.腎機能評価法と適応
  3. 3.絶対的適応と相対的適応
第二章 適正透析
  1. 1.物質除去や除水からみた適正透析(β2-MG,酸塩基状態を含む)
    1. 1-1.腹膜での物質交換
    2. 1-2.溶質除去とクリアランス
    3. 1-3.水分除去
    4. 1-4.酸・塩基平衡

  1. 2.循環動態からみた適正透析
    1. 2-1.血圧管理
    2. 2-2.体液量管理(適正体重“ドライウェイト”の維持)

  1. 3.併用療法における適正透析(PD+HD併用療法)
    1. 3-1.PD+HD併用療法(定義,現状,目的)
    2. 3-2.PD+HD併用療法における溶質除去量の計算
    3. 3-3.PD+HD併用療法の効果
    4. 3-4.PD+HD併用療法での適正透析
    5. 3-5.PD+HD併用療法による腹膜保護効果
    6. 3-6.PD+HD併用療法において留意すべき点

  1. ■小児患者の適正透析
  1. 1.物質除去や除水からみた適正透析
  2. 2.循環動態からみた適正透析
  3. 3.併用療法における適正透析(PD+HD併用療法)
第三章 栄養管理
    1.腹膜透析患者の栄養障害

  1. 2.腹膜透析患者の栄養管理
    1. 2-1.総摂取エネルギー
      2-2.たんぱく質摂取量
      2-3.食塩摂取量

  1. 3.評価と指導介入
    1. 3-1.栄養状態の評価
      3-2.栄養介入

  1. ■小児患者の栄養管理
  2. 1.小児腹膜透析患者の栄養管理の基本
  3. 2.小児腹膜透析患者の栄養評価
  4. 3.小児腹膜透析患者の栄養管理
    1. 3-1.総摂取エネルギー
      3-2.たんぱく質
      3-3.食塩
第四章 腹膜機能
  1. 1.腹膜平衡試験について
  2. 2.腹膜平衡試験の結果をもとにした研究
  3. 3.排液中バイオマーカーの研究

  1. ■小児患者の腹膜機能
  1. 1.小児のPET標準化と実施法
  1. 2.PETに基づいた腹膜機能の研究
    1. 2-1.年齢,透析期間,腹膜炎と腹膜機能の関係
    2. 2-2.中性化透析液の腹膜機能への影響
第五章 被嚢性腹膜硬化症回避のための中止条件
  1. 1.被嚢性腹膜硬化症と腹膜劣化
    1. 1-1. 酸性透析液の疫学
      1-2. 中性化透析液の影響と現在の課題

  1. 2.腹膜劣化の判断法と課題
    1. 2-1.腹膜劣化
      2-2.EPSと腹膜劣化

  1. 3.EPSの認識と現状
    1. 3-1.発症様式
      3-2.治療
      3-3.EPSの今後

  1. ■小児患者のEPS回避のための中止条件
  2. 1.腹膜透析期間
  3. 2.透析液の種類
  4. 3.除水不良,PETカテゴリー
  5. 4.腹膜炎
  6. 5.発症時期
  7. 6.予測因子
  8. 7.生命予後
第六章 腹膜炎管理
  1. 1.腹膜透析関連腹膜炎の疫学,発症率
    1. 1-1.感染の原因と腹膜炎の定義
      1-2.発症率
      1-3.危険因子
      1-4.起因菌

  1. 2.腹膜透析関連腹膜炎の症状と診断
    1. 2-1.腹膜炎の症状
      2-2.腹膜炎の診断
      2-3.起因菌の検査方法
      2-4.新規検査法について

  1. 3.腹膜透析関連腹膜炎の治療

  1. 4.起因菌別による治療
    1. 4-1.コアグラーゼ陰性ブドウ球菌
      4-2.黄色ブドウ球菌
      4-3.腸球菌
      4-4.連鎖球菌
      4-5.コリネバクテリウム
      4-6.緑膿菌
      4-7.その他のグラム陰性菌
      4-8.複数菌による腹膜炎
      4-9.培養陰性腹膜炎
      4-10.真菌性腹膜炎
      4-11.結核性腹膜炎
      4-12.非結核性マイコバクテリアによる腹膜炎
      4-13.カテーテル抜去と再挿入

  1. 5.腹膜炎の予防
    1. 5-1.カテーテル留置
      5-2.カテーテルデザイン
      5-3.教育プログラム
      5-4.透析液
      5-5.腸管と婦人科的原因に由来する感染
      5-6.その他の修正可能な要因
      5-7.二次予防について

  1. ■小児患者の腹膜炎管理
  2. 1.小児PD患者におけるPD関連感染性腹膜炎
  3. 2.小児PD関連感染性腹膜炎の診断・治療
第七章 カテーテル・出口部管理
  1. 1.腹膜透析カテーテル挿入術
    1. 1-1.周術期管理
      まとめ

  1. 2.通常の出口部および皮下トンネル管理
    1. 2-1.カテーテル関連感染症の臨床的意義と定義(診断)
      2-2.カテーテル関連感染に関する疫学
      2-3.外来時における観察の必要性
      2-4.出口部感染の予防
      2-5.被覆の有無,被覆の方法

  1. 3.出口部・皮下トンネル感染に対する非観血的治療
    1. 3-1.非観血的治療の適応と限界
      3-2.培養検体の採取
      3-3.抗菌薬の選択原則
      3-4.投与量,投与期間

  1. 4.出口部・皮下トンネル感染に対する観血的対応
    1. 4-1.Unroofing法(±cuff shaving法)
      4-2.出口部変更術(subcutaneous pathway diversion:SPD)
      4-3.カテーテル入れ替え術

  1. ■小児患者のカテーテル・出口部管理
  2. 1.カテーテル挿入
  3. 2.出口部・皮下トンネル管理
Part 2
  1. はじめに

  1. 1.推奨文のサマリー

  1. 2.方法
    1. 2-1.診療ガイドライン作成方法について
      2-2.腹膜透析ガイドラインの対象について

  1. 3.結果・推奨
    1. 3-1.CQ1:腹膜透析患者に,レニン・アンジオテンシン系阻害薬(RAS阻害薬)(ACEI, ARB)の内服は有用か?
    2. 3-2.CQ2:腹膜透析患者に,イコデキストリン透析液使用とグルコース(ブドウ糖)透析液単独使用のどちらが有用か?
    3. 3-3.CQ3:腹膜透析患者に,出口部への塗布としてムピロシン軟膏/ゲンタマイシン軟膏と抗生剤軟膏塗布なしのどれがよいか?
    4. 3-4.CQ4:腹膜透析患者にカテーテル挿入を行う場合,開腹手術のカテーテル挿入と腹腔鏡下手術のカテーテル挿入のどちらが有用か?
    5. 3-5.CQ5:腹膜炎を起こした腹膜透析患者へ,抗菌薬は,経静脈投与か,腹腔内投与のどちらがよいか?
    6. 3-6.CQ6:糖尿病性腎症の患者の透析療法は腹膜透析開始と血液透析開始のどちらがよいか?
付録
  1. 1.診療ガイドラインについて

  1. 2.資金調達

  1. 3.クリニカルクエスチョン(CQ)・システマティックレビュー(SR)について
    1. 3-1.Analytic framework
      3-2.クリニカルクエスチョン(CQ)
      3-3.CQとSRの関係

  1. 4.アウトカムについて
    1. 4-1.アウトカム一覧
      4-2.各アウトカムの詳細な定義(定義が研究によって異なる場合は,厳密に従ってない場合もある)

  1. 5.検索式と解析方法
    1. 5-1.疾患(腹膜透析)について
      5-2.研究デザインについて
      5-3.データベース
      5-4.データ抽出と分析
      5-5.バイアスリスク
      5-6.治療効果の評価

  1. 6.Evidence-to-decision(EtD)frameworks(EtD表)と基になるシステマティックレビュー
    1. 6-1. CQ1:腹膜透析患者に,レニン・アンジオテンシン系阻害薬(RAS阻害薬)(ACEI,ARB)の内服は有用か? <SR1:腹膜透析患者における,SR1.1.ACEIまたはARBと他の薬剤の比較とSR1.2.ACEIとARBの比較>
    2. 6-2. CQ2:腹膜透析患者に,イコデキストリン透析液使用とグルコース(ブドウ糖透析液単独使用のどちらが有用か? <SR2:腹膜透析患者に対する,イコデキストリン透析液使用とグルコース(ブドウ 糖)透析液単独使用の比較>
    3. 6-3. CQ3:腹膜透析患者に,出口部への塗布としてムピロシン軟膏/ゲンタマイシン軟膏と抗生剤軟膏塗布なしのどれがよいか? <SR3:腹膜透析患者の出口部への塗布としてSR3.1.ムピロシン軟膏と対照の比較,SR3.2.ムピロシン軟膏とゲンタマイシン軟膏の比較>
    4. 6-4. CQ4:腹膜透析患者にカテーテル挿入を行う場合,開腹手術のカテーテル挿入と腹腔鏡下手術のカテーテル挿入のどちらが有用か? <SR4:腹膜透析患者にカテーテル挿入を行う場合,開腹手術のカテーテル挿入と腹腔鏡下手術のカテーテル挿入の比較>
    5. 6-5. CQ5:腹膜炎を起こした腹膜透析患者へ,抗菌薬は,経静脈投与か,腹腔内投与のどちらがよいか? <SR5:腹膜炎を起こした腹膜透析患者に対して,SR5.1.抗菌薬の経静脈投与と抗菌薬の持続的腹腔内投与の比較,SR5.2.抗菌薬の経静脈投与と抗菌薬の間欠的腹腔内投与の比較>
    6. 6-6. CQ6:糖尿病性腎症の患者の透析療法は腹膜透析開始と血液透析開始のどちらがよいか? <SR6:糖尿病性腎症の患者への透析療法に対して,腹膜透析開始と血液透析開始の比較>
    7. 6-7. CQ7(取り下げ:経過報告):腹膜炎を併発した腹膜透析患者において,初回腹腔洗浄を実施することは,腹膜炎治療において有効か?
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